ここは、痴陶人をはじめ伊万里陶苑所属デザイナーが
数々の製品を世に送りだしている工房です。磁器の製造には伊万里陶苑独自の行程を持っており、また、伊万里陶苑ブランドの向上を目指して手間と時間を惜しまずデザイナーは仕事に励んでいます。

昔ながらの伝統を現在に引き継ぎ大きな花瓶、鉢、皿から小さな盃、湯呑みなど一つ一つを大切に造っています。
陶土:白磁は白さを追求するため一番よい陶石から少量 しか産出されない特上陶土を使用しています。又、自社で開発した独自の陶土や唐津焼系の陶土、萩焼の陶土など全国の陶土を自社に合うよう改良し使用しています。
削り:削りの時使用する道具『カナ』(
かんな)は一つ一つ製品に合わせ造ります。トチリ(飛びカンナ)も特殊なカンナをもちい削りの時に細工して使います。
鋳込成型:袋物という土瓶、急須、徳利など陶土を液状にしたでいしょう(粘土)を、石膏型に流しこみ成型し削りを入れて仕上げます。

石膏型とヘラを利用します。回転する型とヘラとのすきまにねんど状の陶土をはさみ込んで成型し削りを入れ仕上げます。又、手、木べラを使い渦目やヘラ目を成型時に細工、加工する自社独特の風合を出します。

絵付をする呉須を自社で調合し、独自の染付(あい)の色を数多く出しています。さまざまな形に調和する染付(あい)の色を使用し一つ一つ手で絵付を行っています。又、古来中国からの技法を、自社なりの技法に展開し 、古風な感性から新しい感性まで幅広く絵付デザインを行っています。

色絵具は主に、を使用しています。この絵具すべても自社で調合を行い、色合いや透明感を重視して作り出しています。すべて手で絵付を行い、古来からの技法から新しい技法まで、幅広い技法を駆使して絵付を行っています。金彩 などの金は、99%近い純金の粉を絵具にした物を使用しています。

焼成は、コンピュータ内蔵の電気炉を使用しています。焼成温度は、5時間で800℃まで上り、2時間キープします。電気炉のフタは、自動開閉式になっており600℃に達すると閉り、ガス(鉛)抜きなどに効果 を発揮しています。

当社30種類程の釉薬があります。この釉薬を 土の種類によって、掛け分け、土のよさ、釉薬のよさを引き出しています。釉薬の原料として天然の柞灰(柞の木の皮)天然の土灰(雑木の皮)を水にさらし、1週間ほどねかせてアクを取り乾燥、そしてその他の原料と混ぜ合わせ釉薬を造っています。

素焼き行程に関しては一つ一つ手積で窯へ積み込み、約10時間程焼成、通 常の品物では約850℃〜900℃で焼成します。物により焼成時間が15時間、そして焼成温度は900℃〜950℃まで上げて焼成しています。

本窯に際しては焼物自体の最終段階なので今まで以上の気づかいが必要です。焼物というのは焼成時間が短いと、焼物自体の強度が低下するので当社では約24時間、火入れから火止めまで全行程を人間が操作します。温度チェック、火色のチェック、ゼーゲルのチェック(ゼーゲルとは、温度により変化する物)。この作業が焼物をより強い食器、作品を生み出すきっかけとなり、窯焼は「世話やき」と言われています。